令和3年12月2日(木)に特定健診・保健指導従事者研修会(スキルアップ編③)を開催しました。

 今年度最後となる今回は、北条農村環境改善センターにて対面形式で行いました。

 前半の講演では、鳥取大学医学部 地域医療学講座 教授 谷口 晋一 氏を講師に、行動変容に繋がる特定保健指導の手法についてお話しいただきました。積極的支援対象者の事例をもとに、保健指導の進め方と支援方法に加え、対象者の具体的な行動や思いを引き出す会話の手法(OARS)についても学ぶ機会となりました。講演の最後には、「行動変容は、つきつめると、相手(人間)を知ることから」と解説いただき、OARSなどの手法を用いながら対象者の背景や思いを聞き取り、相手を理解したうえで対象者が自ら学びたい、知りたいと思えるよう気付きを促すことの重要性について学びました。実際に事例対象者への対応の例をお示しいただき、保健指導実施のヒントを得ることができたと考えます。

 研修の後半では、鳥取県歯科医師会、公衆衛生委員会 委員長 縄田 昌彦氏より、歯科医師の立場からメタボ対策について講義いただきました。歯の喪失による咀嚼低下が、栄養素の摂取量の低下につながること、歯周疾患・速食いが糖尿病などの重大な疾病の発症につながることなどのメカニズムについて解説いただきました。

 食事や運動だけでなく、歯科の視点も取り入れながら食生活や生活習慣を見直すことが、健康維持と疾病予防につながることについて理解を深める機会となりました。

 参加者からは、「保健指導の抑えるべきポイントが理解できた」、「歯科衛生士とともに歯科指導の実施や歯科受診を促していきたい」などの感想が寄せられました。